鉄ちゃんのページ
menu

The 313


train 概要


 軽量ステンレス製車体で運転台部のみ普通鋼製。どの車両も通勤及び通学時を考慮し片側3扉となっている。車内温度維持のため、2/3閉(中央の扉のみ開)に対応している。室内天井高さはこれまでよりも20[mm]高い2,270[mm]となり、出口は従来の車両よりも50[mm]高い1,850[mm]である。
 運転席側上部に行先表示器、助士席側上部に種別表示器、貫通扉上部と前面窓下部に前照灯、前面窓下部の前照灯の隣に赤色LEDの尾灯を設置。使用線区や次車によって変更を加えず極力共通化して、設計、製造面でのコスト削減がはかられた。

 ドア間の窓は1枚固定式で窓柱には荷重がかからない構造のため、座席配置に応じて窓割をしている。一方で、従来と同等以上の相当曲げ剛性を確保できるよう、幕帯、腰帯、側柱の厚板化、腰帯断面の大型化、戸袋部の柱本数の増加、側梁の厚板化を図っている。側窓は、冬季の結露対策と車内騒音低減のため、固定・複層ガラスとし、さらに紫外線による内装の劣化防止のため紫外線除去機能が付加されている。車端部の側窓は非常時に上部が内側に倒れて換気できる構造になっている。
表:窓割り

転クロ・セミクロ車

ボックス・ロング車

8000代

 先頭部は白く塗装されている(某所では「鈴木その子」とか「金爆」などと呼ばれていたり)。前面から側面にかけてJR東海のコーポレートカラーであるオレンジの帯が巻かれている。セントラルライナーに使われていた8000代のみシルバーメタリック調の下地に無数のオレンジ色の帯を巻いた塗装になっている。
 313系8000代

 なお、客室内の騒音低減のため、客室はステンレス製波板を台枠上面に張り、ステンレス製の床の根太を溶接取り付けし、遮音性に優れた合成樹脂製床詰物を流し込んで平滑にした構造が採用された。また、8000代には鉄道車両では初めてゴムタイヤ破砕再用品を利用した弾性床が採用された。さらに、3次車では床詰物の材料の改善により低コスト化を図り、弾性床を全車両に採用した。また、3次車の電動車台車部の床を初めて中空二重壁理論を取り入れた構造にすることにより、力行中の電動車の車両騒音が付随車と同等になった。
 貫通路が設けられており、編成間の移動が可能である。ワンマン対応車では運賃箱のスペースの関係で、車内から見て貫通路入口が他車より右にオフセットされている。

 5000代の車両には在来線では初めて車体間ダンパとセミアクティブダンパを採用し、高速域での走行安定性を図った。走行試験では、将来130[km/h]で走行しても現在の120[km/h]走行時と同等の乗り心地を確保できることが確認されている。
 …車体間ダンパ    …セミアクティブダンパ